1. 成行エントリー/決済条件

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戦略を考える際、まず初めに決めることは「どこでポジションを持ち、どこで決済するか」です。ほとんどのブローカーでは、注文の方法として成行注文と指値注文を用意しています。EAで取引を行う際には、常にEAが市場を見張り続けることから、通常は成行での注文が用いられます。

1. フィルタ条件とトリガー条件の違い

エントリーおよび決済の判断は、フィルタ条件トリガー条件に基づきます。フィルタは通常前提となる条件を表すのに使われます。フィルタ条件を通過した場合にのみ、トリガー条件が評価され、トリガー条件のいずれかに合致した場合EAはエントリーや退出を試みます。

一定の値(例えばUSDJPY=90.00円など)を移動平均の長期線が超えている時に、短期線と長期線のゴールデンクロスでロングエントリーする戦略を考えて見ましょう。戦略の内容は、2つの条件に分けることができます。

  • フィルタ条件: 移動平均の長期線(青色)が、一定の値(黄色)を超えている
  • トリガー条件: 短期線(赤色)が、長期線(青色)を上抜け

2. トリガー条件

トリガー条件はインディケータのクロスや、現在値のブレイクアウトなど、稀にしか発生せず、発生後にすぐエントリー/決済を行う条件です。トリガー条件が満たされるのは、短期線長期線を越える点なので、以下の図の緑色の点となります。

トリガー条件

トリガー条件として使われるクロスというものは、何度も起こる条件ではなく、エントリーの引き金になるポイントです。言い換えれば、トリガー条件を満たすのは「点」ということになります。

3. フィルタ条件

フィルタ条件は長期線が一定値を超えていることですから、次の図の明るい部分で、フィルタ条件は満たされています。Aのポイントで長期線一定値を越えており、Bのポイントで長期線一定値を下回っているからです。トリガー条件満たすのが「点」であったのに対し、フィルタ条件満たすのは「線」であることに注意してください。

フィルタ条件

4. フィルタ条件 + トリガー条件

上記のフィルタ条件とトリガー条件を組み合わせると、結局エントリーポイントは1つだけになります。なぜならトリガー条件を満たした3つのポイントのうち、左端と右端の点はフィルタ条件を満たしていないからです。

フィルタ条件とトリガー条件の組み合わせ

エントリーポイントはAのポイントではないことに注意してください!Aのポイントで一定の値(黄色)を移動平均の長期線が超え、短期線が、長期線よりも高い位置にある事になりますが、短期線長期線をこのポイントで越したわけではないからです。

つまり一度クロスなどが起きてトリガー条件が満たされても、その時にフィルタ条件を通過していなければエントリーや決済は起こらないだけでなく、トリガー条件が一度起きた後フィルタ条件を通過することで、EAがエントリーや決済を行うこともありません。Aのようなポイントでエントリーを行うには、次のようなトリガー条件の設定が必要です。

  • フィルタ条件: 移動平均の長期線(青色)が、一定の値(黄色)を超えている
  • フィルタ条件: 短期線(赤色)が、長期線(青色)を超えている
  • トリガー条件(T1): 移動平均の長期線(青色)が、一定の値(黄色)を上抜け
  • トリガー条件(T2): 短期線(赤色)が、長期線(青色)を上抜け

フィルタ条件2つの組み合わせ

フィルタ条件を通過するのは上図の緑色の帯の部分で、トリガー条件が発生するのは全部で4回です。しかしそのうちフィルタ条件が満たされているのは2回のみなので、シグナルは2回発生することになります。

5. トリガー条件を指定しない場合

トリガー条件を指定せず、単にフィルタ条件が満たされたとき、直ちにエントリーを試みる戦略を作成することも出来ます。その場合、上の例ではT1~T2のすべてのポイントで、エントリーが試みられます。