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FX為替市場レビュー
【NY市場】強い米ISM製造業景況指数で、ムード好転
1日のNY市場は、リスク回避ムードが後退して円安・ドル安の動きが広がった。NY朝方に発表された8月の米ADP雇用統計では民間雇用者数が1万人減と予想を下回る結果で、ドル円は一時83.65レベルまで下げる場面があったがすぐに値を戻した。欧州株の上昇を受けてNY株式市場も堅調に取引が始まった。加えて、8月の米ISM製造業景況指数が56.3と市場の低下予想を見事に裏切る強い結果だったことで株式が一段高となった。ダウ平均は250ドル高水準へと買われ、ドル円は84.67レベルへと上昇してこの日の高値を付けた。安値からの上昇幅は約1円となった。クロス円も買われた。ユーロ円が107円台前半から108円台半ば、ポンド円が129円割れから130円台後半まで上昇した。前日とはうって変わってスイス売り・資源国通貨買いとなり、市場のムードは好転している。取引中盤からは株式市場が高止まりとなり、為替市場も小動きになっていった。ドル円は84円台半ば、ユーロドルは1.28近辺、ユーロ円は108円近辺での揉み合いが続いた。
◆米当局者の発言相次ぐ、慎重論が多く
この日は米当局者からの発言が多かった。デュークFRB理事は、現在の経済情勢を考慮すれば従来からのやり方では不十分、差し押さえ物件の賃貸を奨励、と住宅問題についてコメントした。ホワイトハウス側からはロマー米CEA委員長が、米経済は依然としてかなりの需要不足に直面、
政府支出と減税で需要創出を、とオバマ大統領の意向を反映した発言だった。また、プロッサー・フィラデルフィア連銀総裁は、失業対策で一段の緩和を行なうべきではない、強いデフレリスクに直面した場合にのみ一段の金融緩和を検討すべき、と述べて現状での追加緩和策には慎重な姿勢を示した。フィッシャー・ダラス連銀総裁は、ボールは財政の土俵にあり金融政策のみでは成長加速できず、追加緩和策は過剰となる恐れも、とさらに慎重な見解を示している。FRBの金融緩和策にはやや手詰まり感もでてきているようだ。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【ロンドン市場】全体的にはリスク回避一服 ただドル円は弱い
1日のロンドン市場は全体的にリスク回避の動きが一服していた。ユーロや豪ドルは買い戻しが優勢で、円相場も円買いの動きが一服していたが、ドル円は弱い動きとなった。円買い自体は緩んでいたものの、ドル売りが上値を圧迫している。一方、ポンドは弱い経済指標が圧迫し、対ユーロで下落したことが影響し、対ドル、円でも軟調な動きとなっている。
普段とは違う、ちぐはぐな動きとなった。一服感はあったものの、方向感は出ず、次の展開待ちとなっている。今週末の雇用統計に向けて調整の動きが出ているようだ。
◆ユーロ、安易な下値トライは注意も 中銀の姿勢の差が反映か
本日のロンドン時間はユーロとポンドが逆の動きを見せた。確かに英経済指標が予想より弱かったこともあるが、結果の割には非常に敏感に反応している。前日もそうだが、特に好材料は無かったもののユーロは買い戻しが強まっているように思える。
特に対ポンドで急速に巻き戻されている印象。足元の経済について、米英の中銀は弱気な見方をしているものの、ECBは比較的強気に見ているといってよいであろう。その姿勢の差が、市場の動きに変化を与え始めているのかもしれない。ユーロに関しては、やや流れに変化が出てはめている節もあり、安易な下値トライは注意が必要だ。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【東京市場】円高一服、豪中の経済指標で
1日の東京市場では円高が一服した。日経平均は寄り付き直後に年初来安値を更新したが、リスク回避的な円買いは免れた。ドル円は仲値前後で実需系とされるドル買いが持ち込まれたこともあり、株価下落に特段反応を示さなかった。その後、中国の製造業PMIや豪州のGDPが予想を上回ると豪ドル円主導で円安が進んだ。豪ドル円は75円付近から76円台前半へと急反発。この動きに連動してドル円は84円台半ば、ユーロ円は107円台前半まで持ち直した。為替が円安方向に反転する過程で日経平均は上げに転じ、上げ幅を一時100円超に拡大した。
◆豪GDP、年後半の利上げ再開をサポート
きょう発表された第2四半期の豪GDPは前期比1.2%増と市場予想の0.9%増を上回る伸びだった。雇用回復に伴う個人消費の増加、中国を中心とした資源輸出の拡大が成長率の押し上げに寄与した。GDP発表後は豪ドル買いが膨らんだ。事前に発表された中国の製造業PMIが4ヵ月ぶりに改善したことも、中国と経済的な結びつきの強い豪ドルの支援材料となっていた。市場では豪中銀は年末までに利上げを再開するとの見方が広がっている。次回の豪金利発表は9月7日。声明で利上げ再開を示唆するか注目されそうだ。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)
【NY市場】リスク回避が先行、ドル円一時83円台に
31日のNY市場は、リスク回避ムードが支配的だった。序盤からスイス買いが先行したほか、取引終盤にかけてはドル円が83円台へと下落する場面もあった。
序盤は米経済指標が強弱まちまちだったことで方向性に欠ける取引が中心。6月の米S&Pケースシラー住宅価格が前年比4.23%上昇と市場予想を上回る伸びだったことが好感された。一方、8月のシカゴPMIは56.7と前回62.3より大幅に落ち込んだ。8月のコンファレンスボード消費者信頼感指数は53.5と予想を上回る伸びだったものの、現況指数は雇用の悪化を背景に2月来の低水準に留まった。米株は下げて始まったもののプラス・マイナスを行き交う神経質な動きだった。そのような不安定な動きのなかでスイスフランが堅調だった。ユーロスイスは1.2850レベルと最安値を更新した。ドル円は84円台前半での神経質な取引から84円割れとなり、終盤には83.83レベルへと下値を広げた。ただ、米株動向に連動する形で84円台前半へと戻している。クロス円も同様に振幅。ユーロ円はNY序盤に107円台後半まで買われたが、取引終盤にかけては106円前半まで反落した。ユーロドルは1.26台後半から1.27台前半での往来相場だった。原油先物が軟調だったことなどで、資源国通貨には売り圧力がみられた。カナダ円は78円台半ばまで下げる場面があった。スイス買い・資源国通貨売りの傾向がみられ、株式市場の持ち直しも為替市場ではリスク回避ムードが先行していた。
◆FOMC議事録では国債購入に関する様々な意見が
8月10日に開催されたFOMC議事録が公表された。経済情勢に関しては慎重な言い回しが目立った。今年下期の経済成長は予想を下回る見込み、雇用市場は予想よりも悪いと認識、米経済は予想された潜在能力を下回って推移、成長は短期的により緩やかになる見込み。など。唯一、多くのメンバーが住宅価格の低下は終わった公算、との認識を示したことが回復の兆候だった。
今回の議事録で注目されたのが国債購入に関する議論だった。多くのメンバーが償還金の再投資は長期国債で行なうことがより適切で償還金の再投資で状況が変化すればMBSも妥当になりえる、との見方を示している。ただ、複数のメンバーは、再投資の経済的な影響はきわめて小さい、とその実効性に疑問を呈していた。さらに、一部のメンバーは、投資家に不適切な合図となることを懸念している。また、この措置が出口戦略を複雑化することで将来的には逆効果となりかねない、との意見もあった模様。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【ロンドン市場】リバウンドの動きも戻り鈍い
31日前半のロンドン市場の円相場は東京時間のリバウンドの動きが優勢。ドル円は84円割れ寸前まで下落したが、下げ渋る動きとなった。ユーロ円も同様の動き。ドル円が84円をブレイクし切れなかったこともあり、また、タイミング的に池田副財務相が「断固たる措置は選択肢として排除しない」と述べていたことから、ショートカバーが加速したようだ。ユーロドルもドイツの雇用統計をきっかけにリバウンドの動きが見られていた。何があった訳でもなく、値ごろ感からの調整と思われる。
ただ上値は重い。東京時間に形成されたものと思われるが、ドル円は84.40/50水準が強い抵抗となっている。
◆会談物別れ、市場は静観
菅首相と小沢前民主幹事長の会談が夕方に行われたが、物別れに終わったようだ。その後、互いに出馬を表明し、一騎打ちの情勢となっている。菅首相は夕方の出馬表明会見で「できるだけ融和を図ろうという姿勢で臨んできたが、小沢さんは選挙は選挙として戦おうということだった」と述べた。どちらが勝利するにしろ、政局になりそうは気配もあるが、両者とも経済政策方針に未知数なところもあり、今のところ、為替市場は静観の構えのようだ。
◆スイスは対ユーロで高値更新 ただ、スイス中銀の介入も困難か
ユーロスイスは一時1.2900まで下落し、史上最安値水準に下落していた。ユーロは比較的堅調な値動きをしていたものの、スイスの強さがより目立っている。スイス中銀による介入も警戒されるが、先日の決算発表で、スイス中銀は前回の介入による損失で大きな批評を浴びていることから、今回は実施してこない可能性もあり、円以上にスイスは買い易い通貨となっているのかもしれない。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【東京市場】株安で円高継続、豪利上げ再開を疑問視
月末の東京市場では円高の流れが継続した。早朝のドル円は84円台半ばで揉み合いとなったが、日経平均が下げ幅を拡大する過程で84円台前半まで下げた。日経平均は300円超下落するなど大幅安だった。リスク回避色の高まりでクロス円も全面安となった。ユーロ円は107円台前半から106円台前半、ポンド円は130円台後半から129円台後半、カナダ円は79円台後半から79円台前半まで下げた。
日本時間10時30分にされた7月の豪小売売上高は前月比0.7%増と市場予想の0.4%増を上回ったが、豪ドル買いの反応は一時的だった。統計発表後、豪ドル円は75円台前半から75円台後半まで上昇したが、リスク回避の円買いに呑み込まれ、下げに転じている。小売売上高の増加は5ヶ月連続。消費回復で豪中銀による利上げ再開(時期は年末)も取り沙汰されているが、世界経済の先行き不透明感が高まっていることもあり、市場はまだ疑心暗鬼の状態にあるようだ。
◆NZドル軟調、地域金融機関が破たん
きょうはNZドル売りが優勢だった。豪ドル/NZドルは1.26台前半から1.27台前半まで上昇、NZドル円は59円台後半から58円台後半、NZドル/ドルは0.70台半ばから0.7000付近まで下落した。きょうはNZメディアで地域金融機関サウス・カンタベリー・ファイナンスの経営破たんがトップニュースとして報じられている。リスク回避色の高まりと相俟って、NZドル固有の悪材料と受け止められたようだ。ただ、S&Pは今月20日、資金繰り悪化を理由にサウス・カンタベリー・ファイナンスの格付けを債務不履行の一歩手前である「CC」に引き下げており、経営破たん自体にそれほど違和感はない。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)
【NY市場】リスク回避、株安で円高に加えてドル高に
30日のNY市場は、米株が終日軟調に推移したことから、円高に加えてドル高の動きが継続した。前週末の米バーナンキFRB議長に講演では景気見通しが引き下げられ、追加緩和策への含意が示された。加えて、きょうのオバマ大統領の追加刺激策を求める声明からも雇用が改善しないことへの苛立ちが感じられた。序盤に発表された7月の米個人消費支出は前月比0.4%増と4ヶ月ぶりの伸びを示したが、同個人所得の伸びは0.2%に留まり、市場の受け止め方は芳しくなかった。
各市場ともリスク回避の動きが続いた。ダウ平均は終日上値が重く、引けにかけては140ドル安とほぼ安値引けとなった。商品市況の値動きは小幅だったものの、原油安・金高とリスク回避の典型的な動きを示している。為替市場ではドル高が進んだ。ユーロドル1.26台半ば、ポンドドル1.54台半ばなどこの日の安値を付けている。特に資源国通貨が軟調で、ドルカナダは1.06近辺へと一方通行で上昇。豪ドル/ドルは0.89台前半、NZドル/ドルは0.70台半ばまで水準を下げ続けた。クロス円も同様の動き。ドル円は84円台後半でこう着したが、米株が一段安で引けると一時84.50レベルへと下落してこの日の安値を付けた。
◆米大統領の追加刺激策要請も市場は反応薄
オバマ米大統領は、経済チームが追加刺激策を検討中、と述べている。新たな策として、中小企業向けの雇用促進策、中間層への減税拡大、などが求められていた。しかし、株式市場の反応は芳しくなく、終日売り圧力が続いた。
オバマ大統領はコメントのなかで、妨害をしないようにとけん制、共和党への苛立ちを隠し切れなかった。雇用問題の回復の遅れが米景気回復のネックになっている点が浮き彫りになっていたといえよう。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【ロンドン市場】円高の動き継続
30日前半のロンドン市場は円買いの動きが継続した。東京時間に日銀の発表を受けて円買いが強まり、その流れがロンドン時間も続いた。日銀の白川総裁の会見も行われたが、「国債買い入れオペは現在の規模が最適」と述べ、追加金融緩和に消極的な姿勢も出ていたことから、更に円買いを強めた。ドル円は85円を割り込み、84.60近辺まで下落している。ユーロ円も107.50近辺まで下落。ロンドン勢がバンクホリデーで休場の中、材料もなく、NY株式市場の動向待ちといった雰囲気だが、上昇していた米株先物がマイナスに転じたことも、円買いの動きを誘っている。
なお、菅首相は経済対策に9200億円を活用すると述べていたが、反応は限定的。
◆発言のたびに円買い強まる 根本的解決は欧米との協調のみ
まるでシステム売買のように、日銀の決定や白川総裁の発言が出るたびに円買いのサインが作動していたようだ。日銀の決定は新型オペを30兆円に拡大と報道で事前に伝わっていた通りの内容。失望感も出ていたのだろう。総裁の発言の中には「金融政策は大きな役割あるが、すべてを解決するわけではない」と、やや日銀の消極姿勢も垣間見られた。国債買い入れオペ増額などを期待していた向きには失望感もあっただろう。ただ、今回の結果を市場は概ね予想できたはず。想定通りの結果に改めて、円買いのスイッチを入れざるを得なかったようだ。やはり、根本的な解決は欧米との協調に委ねるしかない。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【東京市場】日銀、追加緩和策は事前の報道どおり
30日の東京市場では円安推移の後、値動きが反転した。早朝に日銀が本日緊急の金融政策決定会合を行うと発表し、一時は追加緩和観測から円売りの手掛かりとなったものの、発表された内容はこれまでの報道とほぼ同じ内容だったため、短期筋の円売りが巻き戻された。
日銀が発表した追加緩和策は、新型オペの金額を30兆円程度に拡大した上、そのうち10兆円程度の期間を6ヶ月とするもの。政策金利の決定については全員一致だったが、新型オペの拡充については須田委員が反対した。
日銀の決定に対して、池田財務副大臣は、日銀が金融面から経済を下支えすることを期待、政府と歩調を合わせた迅速な対応を評価、日銀の追加金融緩和の効果については市場を注視、迅速に対応して良かった、などと述べた。
◆日銀の発表挟んで円相場は反転
日銀が緊急の金融政策決定会合を行うと発表された中、ドル円は85.35辺りから85.89辺りまで円安推移。その後、日銀の決定内容がこれまでの報道どおりだったことから、値動きは反転し、ドル円は85.35辺りまで往来。クロス円も午前、午後で値動きが反転。ユーロ円は108.84辺りから109.55辺りまで上昇後、108.70辺りまで反落した。
ユーロドルは先週末のドル安の流れを引き継いで始まった後、1.2733辺りまで押し戻された。ユーロ円の反落が重し。ポンドドルも1.5513辺りから1.5557辺りまで水準を切り上げる場面もあったが、ポンド円の反落で上値が抑えられた。豪ドル/ドルやNZドル/ドルも同様の展開。この日発表された7月のNZ貿易収支は1.8億NZドルの赤字となり、市場予想よりも貿易赤字が拡大したものの、特に材料視されず。
(Klugアナリスト 谷口英司)
【NY市場】株価急反発で円安、FRB議長発言が話題
27日のNY市場は円安が進んだ。きょうはバーナンキFRB議長の講演が話題となった。議長はカンザスシティ連銀主催の会合で景気を下支えするため、追加緩和の用意があることを表明した。講演が伝わると、景気の先行き不透明感で株安・円高に振れたが、金融緩和期待で米国株が上げに転じると、円安方向に反転した。この日発表された第2四半期の米GDP・改定値が予想ほど落ち込まなかったこともリスク投資に対する安心感を与えていた。株価上昇に伴い、ドル円は84円台前半から85円台半ば、ユーロ円は107円台前半から108円台後半、ポンド円は130円台半ばから132円台半ばまで上昇した。なお、28日付の日経新聞・電子版は、日銀が週明けにも臨時会合を開き、追加緩和を決めることで最終調整に入ったと報じている。
◆FRB議長、必要なら追加緩和
きょうはバーナンキFRB議長が景気見通しが悪化すれば、追加刺激策の用意があると表明している。議長は景気回復ペースがやや減速、経済見通しは不確かと、景気に対して慎重な姿勢を示していた。ただ、実際に追加緩和に踏み切るとは明言していない。講演直後は株安、円高に振れたが、市場では想定範囲内の内容とも受け止められ、リスク回避の流れは持続しなかった。今月10日のFOMCでは景気判断の引き下げと償還債券の再投資が決定され、市場はネガティブな反応を示したが、今回の講演は市場を混乱させることなく、逆に安心感を与える形となっていた。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)
【ロンドン市場】円安水準にこう着、米GDPやFRB議長講演控え
27日のロンドン市場は、円安水準での揉み合いが続いた。ドル円は84円台後半、ユーロ円は107円台後半、ポンド円131円台半ばでの取引が中心だった。
序盤は東京昼ごろに報じられた菅首相の景気・円高対策への会見が注目された。首相は、、31日に経済対策の基本方針を決定、できるだけ早期に具体策を、日銀総裁と会談へ、と記者団に語った。そのなかで、円高に対して、必要なときには断固たる措置を取る、との表現もあった。ただ、ドル円の反応は限定的で東京午後の高値は抜けられず揉み合いが続いた。失望売りがほとんど無かったことから、31日の発表への期待感が根強かったようだ。
欧州株は下げから始まったが、次第に下げ幅を縮小。上げに転じる動きとなったが上値は限定的で、為替市場に手掛かりとはなっていない。ユーロドルは序盤に1.27割れもあったがその後は1.27台前半での振幅が続いている。ユーロ円は107円台後半の円安水準にこう着。リスクに敏感な豪ドルやカナダドルも動きは鈍い。豪ドル円は75円台前半、豪ドル/ドルは0.89近辺へとジリ高。ドルカナダは1.05台後半から1.06近辺へ、カナダ円は80円から上下20ポイント程度の振幅。
このあとのNY市場では米GDP改定値やバーナンキFRB議長の講演が控えている。市場はGDPの下方修正の度合いやFRB議長の今後の金融政策運営に対する発言を注視しており、それまでは模様眺めの相場展開となっている。
◆英GDPは小幅の上方修正、ポンド一時上昇も
米GDPが注目されるなか、英国の第2四半期GDP改定値も発表されている。前期比+1.2%(予想+1.1%・速報値+1.1%)、前年比+1.7%(予想+1.6%・速報値+1.6%)とそれぞれ0.1%ポイントずつ上方修正された。ポンドドルは一時1.5545レベルへと上値を試す動きとなったが、すぐに反落。1.55割れとなる場面もあった。その後は1.55台前半での取引が続いている。ポンド円も131円台前半で50ポイント程度の値幅に収まっている。ロンドン市場での材料は英GDPの発表程度だった。市場の関心は英国や欧州サイドからは見出せず、NY市場待ちのムードが漂った。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【東京市場】首相会見に期待 円相場はリバウンド
27日の東京市場、円相場はリバウンドの円売りの動きが優勢となった。序盤は前日のNY株価の動きを嫌気して円買いの動きが強まったが、昼過ぎに菅首相が本日会見し、円高対策の対処方針や経済対策の方針を表明することを明らかにすると伝わったことをきっかけに、円相場は円安の動きが強まった。政府の動きに対する不安感も根強く、一気に上昇後は揉み合いも見られたが、日経平均がプラスに転じ始めると、やや動きが加速。ドル円は84.80近辺まで上昇、ユーロ円も107.90近辺まで上昇している。
◆バーナンキ講演 変化なしとの見方も ECBとの違いも注目
菅首相会見のニュースがなければ、市場は本日のバーナンキFRB議長の講演待ちという雰囲気が強まったかもしれない。ワイオミング州ジャクソン・ホールに各国中央銀行の関係者が集まって経済見通しを議論するイベントだ。
日本時間の23時に、経済見通しに関す議長の講演が予定されているが、一部では追加の緩和拡大を示唆するのではとの観測もあるようだ。しかし、何も変化はないとの見方がやや優勢。
更に緩和拡大を示唆した場合、前回のFOMC声明後のように、逆に株価下落を予想する向きも少なくない。その場合、リスク回避色から、円高に向かう可能性も想定される。
トリシェECB総裁も出席するが、市場ではFRBの慎重姿勢と、景気に強気の見通しを示しているECBのタカ派姿勢の違いが為替市場に何らかの影響を与えるのではとの見方も一方であるようだ。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【NY市場】リスク選好は息切れ、先行き不透明感で
26日のNY市場は往って来いの展開だった。早朝は米新規失業保険申請件数が改善したため、円安に振れた。ドル円は84円台半ばから84円台後半、ユーロ円は107円台前半から107円台後半、豪ドル円は74円台後半から75円台半ばまで上昇した。ただ、米国株が取引開始直後に伸び悩むと、円売りは一服した。午後には米国株が下げ幅を拡大、ドル円は84円台前半、ユーロ円は107円台前半、豪ドル円は74円台後半まで押し戻されている。明日27日には第2四半期の米GDP・改定値が発表される。市場は輸出の低迷でGDPが大幅に下方修正されると見込んでおり、景気の先行き不安が高まりやすい状況にあるようだ。
◆ユーロドル、10日線突破も伸び悩む
ユーロドルはやや方向感に欠けた。早朝は買いが先行。1.26台後半から1.27台半ばまで買われ、テクニカル上のレジスタンスである10日線を久々に突破した。ただ、その後は戻り売りに押され、1.27台前半へと軟化している。米国は追加緩和期待、欧州はソブリンリスクの再燃という爆弾を抱えている。当面は米欧の悪材料を睨んで綱引きの展開となりそうだ。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)
【ロンドン市場】欧州株堅調、リスク回避色は後退
26日のロンドン市場は、リスク回避色が後退して落ち着いた展開となった。欧州株が堅調に推移、独国債が軟調に推移するなど、ソブリンリスクは一服している。S&Pがアイルランドの格下げを発表後初めてのアイルランド債入札も無難に消化されている。スペインの第1四半期GDPが小幅に上方修正されたことが好感された場面もあった。
為替相場は目立った経済指標の発表に欠けることから、主に欧州株にらみの動きだった。序盤に発表された独GfK消費者信頼感や英CBI小売調査は予想を上回ったが特段の反応はみられなかった。ユーロドルは序盤に1.27台半ばへと上昇したあとは1.27近辺を巡る揉み合いが続いた。ポンドドルは1.56近辺の上値を試したあとは1.55近辺へと反落する振幅相場。クロス円は序盤は欧州株高を受けて買われ、ユーロ円108円近辺、ポンド円132円近辺で推移したが、やや株高が落ち着くとそれぞれ107円台前半、131円台前半へと小反落している。ドル円は84円台後半での落ち着いた相場のあと、84円台半ばへとやや水準を下げている。全般にはリスク回避の動きは一服ムードとなっていた。
◆介入関連の発言も湿りがち
今週は連日、ロンドン市場前半にドル円相場に関する高官らの発言が相次いでいる。ただ、本日は民主党代表選に小沢氏出馬の報道がメインとなっていることで、為替相場への言及報道は湿りがちだった。池田財務副大臣が、急激な円高は日本経済に好ましくない、為替市場の動向は重大な関心をもって注視、と発言。玄葉政調会長は、足元の最大の課題は円高とデフレ、と述べ、日銀に迅速かつ一歩踏み込んだ対応の要請を、財務省・日銀の連携を強化して適切な対応を講じてほしい、党政調内で為替介入すべきとの意見があった、と述べていた。しかし、いずれの発言に対してもドル円の反応は鈍かった。むしろ、欧州株動向をにらんだ動きが中心だったようだ。
また、興味深いのが海外筋からの発言。ロイター通信はユーロ圏筋として、円の協調介入の可能性低い、日銀の単独介入のほうが現実的、円高に関する懸念、日本では強いが米欧では強くない、最大の焦点は円の対ドル相場、欧州・ECBは円高の影響をさほど受けない、との発言を報じている。きょうは特段の反応を示さなかったが、今後、実名入りの発言などが伝わることがあれば注目度が高まる可能性がありそうだ。
(Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【東京市場】下げ一服感で、ユーロ、豪ドルは買い戻し
26日の東京市場はユーロや豪ドルの買い戻しが強まった。特段の理由はない。前日のNY市場が弱い米経済指標にもかかわらず、反転していたことが東京市場でもショートカバーを誘発したようだ。このところの急ピッチな下げの調整の動きが強まった模様。
ユーロ円の戻りをきっかけに、東京勢をはじめモデル系の買い戻しなども観測されていた。ユーロ円は節目の107.50を突破し、107円台後半に上昇。豪ドル円も75円台を回復している。この動きを受けてユーロドル、ポンドドルも上昇。
本日はイベントが少ないが、明日の米GDP改定値やバーナンキFRB議長の講演などの重要イベントを控えて、次の局面を探る動きとなっている。
◆小沢氏出馬、勝敗と同時に影響も未知数
民主党代表選に民主党の小沢前幹事長が出馬することが明らかとなった。菅首相との一騎打ちとなる。勝敗の行方も混沌としているものの、小沢氏が次期首相となった場合のシナリオも読みにくい。菅首相の財政再建積極型と比較すれば、小沢氏は景気配慮型といって良いであろう。ただ、前日の講演で、為替市場について、円高がゆっくり進むのではとも述べていた。ある程度は円高容認の姿勢も伺える。勝敗と同時に影響も未知数で、市場は行方を見守る姿勢か。
(Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【NY市場】リスク回避色緩む、ポジション調整で
25日のNY市場はリスク回避色が緩和した。この日発表された耐久財受注、新築住宅販売など米経済指標は軒並み市場予想を下回ったが、リスク回避的な円買いは発表直後に限定された。ドル円は一時84円割れ寸前まで下げたが、結局は84円台後半まで値を戻している。悪材料出尽くし感でダウ平均が5営業日ぶりに反発したことがショートカバーを誘った。クロス円もほぼ同様の展開だった。早朝はリスクに敏感とされる資源国通貨で売りが膨らんだが、午後に入るとリスク回避色の緩和に伴って買い戻されている。豪ドル円は73円台後半から74円台後半、カナダ円は78円台後半から80円台前半まで反発した。
◆オバマ米大統領、経済チームと電話協議
ホワイトハウスはきょう、オバマ米大統領、経済チームと電話協議を行ったと発表している。協議にはガイトナー財務長官、サマーズNEC委員長、ローマーCEA委員長らが参加。経済チームは中小企業支援、中産階級を対象とした減税延長を含む、経済成長を維持する次なる対策について報告したという。財政難で無い袖は触れないという状況ではあるが、11月に中間選挙を控える中、オバマ政権の対応が注目される。
(Klugアナリスト 鈴木崇浩)
