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FX為替市場レビュー
【東京市場】対照的な豪ドルとNZドル、豪ドル売られる
9日の東京市場は、オセアニア通貨の動きが目立った。NZドルは早朝のNZ中銀声明を受けて買われた。NZ中銀は市場の予想通り現行の2.5%に政策金利を据え置いた。声明で、今後2年間で利上げも、と表明されたことでNZドル買いが殺到した。NZドル/ドルは0.8140レベルから0.82台乗せ、NZドル円は65円近辺から66円台乗せまで上伸した。一方、日本時間10時半に発表された5月の豪雇用統計は新規雇用者数の伸びが7.8千人に留まり市場予想の2.5万人増を大きく下回った。豪ドルが急落。豪ドル/ドルは1.0660レベルへとジリ高の展開だったが、発表を受けて一気に1.05台後半へと売られた。85円台乗せとなっていた豪ドル円も84円台後半へと押し戻された。オージー・キーウィーは、両イベントを通して1.30台から1.28台後半まで下落した。昼ごろにブラードNZ中銀総裁が、声明への市場の反応は強気過ぎる、とNZドル高に不快感を表明してNZドル買いはやや落ち着いたが、NZドル円65円台半ばなど、引き続きNZドル高水準を維持している。 ◆ドル円は80円台を回復 オセアニア通貨は波乱の動きとなったが、その他主要通貨では円安傾向が広がった。ドル円は79円台後半から取引が始まったが仲値にかけて80円台を回復すると昼ごろには80.31レベルまで上昇した。日経平均は軟調に推移していたが、午後には前日比プラスに戻している。ただ、アジア株が全般に軟調なことで円安の勢いは午後にかけて弱まっている。ドル円は80円を再び割り込む場面もあった。クロス円は全般に堅調に推移している。ユーロ円は116円台半ばから117円台前半へ、ポンド円は131円近辺から131円台後半まで上昇して、前日のNY市場より水準を上げている。ECB理事会を控えたユーロドルは1.45台後半から1.46台前半へと反発している。市場にはトリシェECB総裁会見で、次回の利上げを示唆するとの思惑もあった模様。なお、朝方に発表された日本の第1四半期GDP2次速報は前期比年率マイナス3.5%と予想ほどは改善しなかった。 (Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【NY市場】ユーロ調整売り ドルも依然弱い ドル円は一時79.70近辺
8日のNY市場はユーロの売りが優勢となった。ただ、ドルが買い戻されたわけでもなく、ポンドや資源国通貨は底堅い動きを見せている。ユーロについては、短期筋の利益確定売りを誘ったことが主だったように思われる。明日のECB理事会や、依然としてギリシャ問題が燻っていることが、ポジション調整に結びついたものと推測される。 ドイツは民間債権者の負担を伴う返済期限延長を主張しているのに対して、フランスはいかなる再編も反対する姿勢を示している。フランスはギリシャ国債の最大の保有国。ショイブレ独財務相はトリシェ総裁やEUのレーン委員(経済・通貨担当)、IMFに債務再編を求める書簡を送付し、ギリシャに対する追加的な財政支援とともに債務再編が必要だと述べている。そうしなければ、ギリシャはユーロ圏で初めての国家破綻となりかねないとした上で、民間債務者に対し7年の返済を待つよう期待しているとした。格付け会社は、債務再編はデフォルト(債務不履行)と指摘しており、まだまだ完全解決の道筋は見えてこない。また、ショイブレ独財務相はギリシャ支援には900億ユーロ必要との認識を示していた。 一方、ドルは米景気減速、債務上限引き上げ問題など信認が低下しており、軟調な動きが続いている。ドル円は80円を割り込み、一時79.70近辺まで下落した。 (Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【ロンドン市場】ドル円一段安 格下げ可能性でポンド一時急落
8日のロンドン市場で円は一段高となった。昨晩のバーナンキFRB議長の米景気に対する慎重姿勢を背景にドル円は東京時間から売られ、ロンドン時間に入って79.69近辺と先月5日以来1ヶ月ぶりの水準までドル安円高が進んだ。つれてクロス円も下落し、カナダ円は3月18日以来の81.20台、豪ドル円は先月5日以来の84.40台、ポンド円は先月16日以来の130.40台まで一時売られた。NY原油先物の時間外取引は98ドル台前半で軟調に推移、欧州株式も下落しており全般的にリスク回避的な値動きとなっている。 ロンドン時間に入って円高を推し進めた一因はポンド円の下落。格付け会社大手ムーディーズのシニアアナリスト、サラ・カールソン氏は英国の経済成長が引き続き弱く、政府が財政赤字削減目標を達成できなければ最上級である「Aaa」格を失うリスクがあるとの見解を指摘したことが伝わりポンドは一時急落した。ポンドは円やドル、ユーロなど幅広い通貨に対して売られた。ユーロに対しては3月22日以来の水準まで下落している。 ◆豪ドルは明日の豪雇用統計前に手仕舞い売り 豪ドルは本日一日通して弱く、豪ドル円は主要通貨ペアで一番下落している。明日発表の豪州5月の雇用統計前に手仕舞い売りが入っているという。豪ドル円は東京早朝の85.90台を高値に84.40台まで下落、豪ドルドルは同じく1.0720台を高値に1.0580台まで値を落とし、豪ドル/NZドルは1.3070台から一時1.2960台まで下げ幅を広げた。 Klugアナリスト 鈴木信秀
【東京市場】ドル円 一時79.75レベル リスク回避広がる
8日の東京市場は、リスク回避色が広がりドル円は一時79.75レベルと1ヶ月ぶり安値水準へと下落した。日経平均が下げて寄り付き、アジア株全般も軟調に取引されている。原油先物も98ドル台半ばへとNY市場より一段安になっている。早朝に報じられたバーナンキFRB議長の講演では、追加緩和第3弾への言及が無かったことがドル円以外の通貨でのドル買いを誘った面もあった。ユーロドルは一時1.4650割れ、ポンドドルは1.6405レベルまで反落。ドル円は仲値過ぎから売りが強まり、80円を割り込んで、今週の安値を下回るとストップ注文を誘発して79.75レベルまで下落した。クロス円も下押しし、ユーロ円は一時117円割れ、ポンド円は131円割れとなった。しかし、午後に入ると日経平均が上げに転じる動きもあって、円買いは一服。ややショートカバー気味に買い戻されてドル円は80円台を回復、ユーロ円117円台半ば、ポンド円131円台半ばへと反発している。ただ、全般的には上値は重く、前日NY市場での円安水準には戻しきれていない。特に、豪ドルやカナダドルといった資源国通貨の戻りが鈍い。ただ、ユーロドルは1.46台後半へと戻す底堅い動きだった。 ◆世界銀行、経済見通しは慎重なトーン この日は世界銀行が世界経済見通しを発表している。2011年の日本の経済成長率を0.1%と予想、米国は従来の2.8%から2.6%へ下方修正、中国は9.3%と予想、としている。新興市場国は利上げや歳出削減を加速させる必要がある、南アジアにはインフレが経済成長の下振れリスク、との指摘もあった。一方、途上国の成長予想は2011-13年の平均で6.3%へと上方修正されている。全般には慎重なトーンが支配的だった。また、ダドリーNY連銀総裁は講演で、米景気回復は平均を下回っている、と述べており、米景気回復の鈍化に苛立ちを示していた。 (Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【NY市場】ドル売り優勢 バーナンキ発言後、ドル円は瞬間80円割れ
7日のNY市場はドル売りが優勢となった。この日はバーナンキFRB議長の講演が終盤に控えている他は、特に目ぼしい材料も無い中、景気減速やギリシャ問題への懸念が一服しており、為替市場はドル売りが優勢となった。ユーロドルは1.47台を目指す動き、ドル円は80円割れを目指す動きが見られている。 バーナンキFRB議長は緩和的な政策が依然として必要と述べたことで、ドル売りが強まり、ドル円は瞬間80円を割り込む場面も見られたが、80円台は何とか維持している。今年の成長率は想定よりもやや低くなったが、後半に勢いづくとも述べていた。 依然として慎重姿勢を継続しているものの、追加緩和第3弾(QE3)を想像させるような過度に悲観的な雰囲気もない。概ね現状維持といったところで、想定範囲内の内容だったと思われる。他の連銀総裁の発言も、タカ派、ハト派双方あるものの、追加緩和については今のところ否定的な見解が多かった。 ◆格付け会社は民間関与はデフォルトとの認識も 償還が来るギリシャ国債に対して民間債権者が「自発的」に借り換えに応じ、実質的に債務履行を繰り延べる案がギリシャ支援に盛り込まれようとしている。ドイツもECBも賛成の方針のようだ。自発的な繰り延べであることから、デフォルト(債務不履行)ではないとの解釈。しかし、これに対して格付け会社ムーディーズは、現状で民間債権者が自発的に借り換えに応じるとは考え難く、それを自発的とみなすのは困難なことから、デフォルトに相当する可能性が高いとの見解を示していた。中東欧の金融安定を目的とした2009年のウィーン・イニシアチブとは違い、ギリシャのケースは非常に遅い段階での実施になると指摘。投資家の頭にはギリシャのデフォルトリスクがはっきりと浮かんでいるとしている。前日はフィッチ・レーティングスが救済目的の債務借換が行われればCに引き下げの可能性を示していた。民間債権者が自主的に債務繰り延べに応じたとしても、条件が悪くなるようであれば、デフォルトと見なすとしていた。どうもこの問題は波乱含みの展開も予感させる。 (Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【ロンドン市場】中国当局者発言でドル安進む
7日のロンドン市場はドル安が進む展開。中国国家外為管理局(SAFE)国際収支司の管濤司長が北京を拠点とするシンクタンクのウェブサイトに、米ドルは他の主要通貨に対して引き続き下落する見通しであるため中国は米ドル建て資産の「過剰」保有のリスクを警戒すべき、との認識を示したことが伝わるとドル売りが入った。ユーロドルは1.4680台と先月5日以来1ヶ月ぶりの高値圏に上昇している。ドルスイスは最安値を1ポイント程度一時更新、ポンドドルとドルカナダは一時1日以来の水準までドル安が進んだ。しばらくして管司長は個人的見解であるとロイターに言及、ウェブサイトから記事が削除されたことが伝わったが特段反応は見られなかった。 ドル円は、ドル安が主要通貨に対して進む中、80.20台の小動きと動意が薄かった。クロス円は堅調に推移し、ユーロ円は先月末の水準まで一時上昇した。 ◆豪ドルは軟調地合継続 本日東京時間に豪中銀は政策金利の据え置きを発表、声明文では金利は適切とし慎重姿勢を示したことで豪ドルは売りが加速した。ロンドン市場ではドル安の流れから豪ドル/ドルはやや買い戻されているが上値も限定されている。豪ドル円は東京時間の下落を引き継ぎ安値圏で横ばいに推移、豪ドル/NZドルはロンドン市場で下げ幅を拡大している。 Klugアナリスト 鈴木信秀
【東京市場】豪中銀が政策金利据え置き、豪ドル急落
7日の東京市場は、豪中銀政策金利発表がメインイベントだった。朝方からのマーケットは各主要通貨とも狭いレンジでの揉み合いが続いた。豪中銀の発表を控えて豪ドルはジリ高の動きをみせた。一部には利上げを予測するエコノミストもあり、強気の声明への期待感もあった。しかし、結果は大方の予想通り4.75%での金利据え置き。声明では日本や欧州のリスクが警戒されたほか、国内経済でも新たに雇用の伸び鈍化が指摘されている。豪ドルはこの発表を受けて急落。一時1.0750レベルへと上昇していた豪ドル/ドルは一気に1.0670台へ、豪ドル円は86.30レベルから85.60台まで大きく売られた。オージー・キーウィー(豪ドル/NZドル)も1.3160レベルから1.3050割れへと100ポイント超の急落だった。市場ではやや豪政策金利動向への期待感が強かったようだ。声明文からは次回の利上げを示唆するような言い回しはみられていない。引き続き強気の見方を示すエコノミストもいるが、次回利上げ時期は8月以降との見方になっている。 ◆主要通貨は揉み合いからやや買戻しに ドル円は早朝の80円近辺から80円台前半でのジリ高の推移となっている。日経平均が、前日NY株が下げた割りには下げ渋ったことも円買いを一服させている。ユーロも買い戻しの動きがみられている。ユーロドルは1.45台後半での揉み合いから1.46台乗せ。ユーロ円は116円台後半から117円台前半へと水準を上げた。ワシントンで開催された夕食会でメルケル独首相がオバマ米大統領に、欧州は債務危機を克服するだろう、と話したことが報じられている。また、豪ドル売りが、その他通貨の買いにつながった面もあったようだ。NZドルは対豪ドルで急伸したことで対円や対ドルでも強かった。一方、ポンドはやや伸びを欠いた。朝方発表された5月の英BRC既存店売上が前年比マイナス2.1%と市場予想プラス2.0%から予想外の悪化となっていた。ポンドドルは1.63台前半での往来相場、ポンド円は131円近辺から30ポイント程度と小幅上昇に留まっている。 (Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【NY市場】リスク回避強まる ユーロは利益確定売りも
6日のNY市場はリスク回避的な雰囲気が強まった。特にリスクを高めるような材料も無かったものの、株価や原油が軟調に推移したこともあり、ユーロは売られ、円相場は円買いの動きが優勢となった。 ユーロについては先週伝わったギリシャの追加支援合意が、予定の6月20日よりもずれ込むのではとの憶測も出ている。ドイツの一部に反対が根強いことや、スロバキアが再編なき支援には反対の意向を示したこともあり、ギリシャ問題に関する火種は依然として燻っている状況にはある。また、先週の上昇でユーロ自体にやや過熱感も出ていることも、ユーロの利益確定売りを誘った面もありそうだ。ユンケル・ユーログループ議長はユーロは 過大評価されていると述べていた。 一方、ドル円は、ロンドン時間同様に80円割れを再度試す動きも見られたが、何とか水準を維持している。80円割れ、80.50/60水準の両サイドにまとまったオーダーが観測されている模様。 膠着した展開も見られているが、今回の弱い指標が一時的なソフトパッチ(軟化局面)なのか、それとも後退を示唆するものなのか見極めたいとするムードも強い。 (Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【ロンドン市場】ドル円は1ヶ月ぶりの79円台 クロス円も下げる
6日のロンドン市場でドル円は1ヶ月ぶりの79円台を一時付けた。欧州通貨がドルと円に対して売られ、クロス円の下落につれてドル円もじり安に推移し先月5日以来となる79.97近辺を付けた。東京時間までは堅調に推移していたユーロドルだがロンドン時間に入るとじりじり値を落とし、独当局者がギリシャへのさらなる救済措置の条件などは明確でないと発言したことが伝わると下げ幅を広げた。つれてユーロ円も117円台半ばから116円台後半まで下落、その他クロス円も値を落とす展開になっている。NY原油先物や米株価指数先物は下落しており、リスク回避的な傾向からクロス円が売られている一面もある。 独当局者は、EUとIMF、ECBの調査団によるギリシャ経済に関する報告書が週半ばに提示される見通しと述べた。 ◆スイスフラン、カナダドルは売られる 東京時間にスイスフランはドルに対して最高値を更新していたがロンドン時間には売りが優勢となった。ドルスイスは一時0.8328近辺までドル安スイス高が進んでいたが0.83台後半まで値を戻している。スイス円は96円台前半から95円台半ばまで下落した。 カナダドルは売りが優勢で一方的に下落する展開となった。米経済と密接な関係があることから週末の悪い米雇用統計が重しとなっている。雇用統計発表時には他の通貨に対してドルは売られたがドルカナダはドル高カナダ安に進んでいる。ドルカナダは本日、東京時間の0.9760台から0.9810台にドル高カナダ安が進み、カナダ円は82円台前半から81円台半ばまでじり安に進んでいる。 Klugアナリスト 鈴木信秀
【東京市場】ドル安水準で揉み合い、ドル円80円台前半
6日の東京市場は、ドル安水準での揉み合いが続いている。ユーロドルは早朝に1.4659レベルと1ヶ月ぶり高値水準を付ける場面があった。しかし、取引時間の大半は1.46台前半での揉み合いになっている。ポンドドルも同様に1.64台半ばから前半での推移。また、ドル円は80円割れ見通しも広がっているが、ここまでは80.17-80.40の狭いレンジでの推移。日経平均は先週末のNY株式が下落したことや、東電が一時ストップ安となるなどの影響で売りが強まり、9400円割れとなった。 先週末の米雇用統計が予想以上に悪化したことで米景気回復への懸念が広がりドル安圧力となっている。また、ユーロにとってはギリシャへのEU/IMF融資第5弾が実施される見込みとなったことが好材料だった。加えて、5日のポルトガル総選挙で野党が勝利し、早期に連立政権が組成されるとの見通しが安定政権樹立への期待となっていた。また、FRB理事候補のダイアモンドMIT教授が指名を辞退した、と報じられていたが、相場の反応は限定的だった。米雇用統計の一大イベントを通過、中国や香港市場が休場になったことなどで市場には模様眺め気分が強かった。アジア市場が本格的に始動するのは明日からとなる。 ◆視線はECB理事会に 本日はカナダを除く主要経済指標の発表予定はなく、やや材料難となっている。そのなかで今週は各国の政策金利発表が相次ぐことが注目材料となっている。あす7日には豪中銀(RBA)が政策金利を発表する。クイーンズランド州の大洪水の影響で第1四半期の成長は前期比マイナス成長となったが、小売売上が予想以上の伸びを示すなど内需の回復も示されている。下半期にかけての利上げ示唆があるか注意したいところ。また、9日には英中銀とECBの政策金利発表がある。いずれも据え置き見通しでコンセンサスがとれている状況。ただ、市場ではトリシェECB総裁会見で今後の利上げ示唆があるかどうかに関心が集まっている。ユーロドルの上昇がどこまで進むのか、ECB理事会前に調整は入るのか、ユーロ相場の動向が引き続き注目となろう。 (Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【NY市場】弱い米雇用統計とギリシャ支援合意でユーロ上昇
3日のNY市場はドル売りが優勢となり、ユーロの上昇が目立っている。朝方発表になった米雇用統計が予想以上に弱い内容となったことで、景気減速への警戒感からドルは売られる展開となった。一方で、リスク回避的な雰囲気も強まったことから、発表後、ユーロは一旦大きく下落する場面も見られた。しかし、ギリシャ支援が合意したと伝わると、ユーロは勢いを復活させ、ストップを巻き込んで、ユーロドルは1.46台まで上昇。その動きに連れられて、豪ドルやカナダといった資源国通貨も指標発表後の下げを取り戻している。 きょうの材料は弱い米雇用統計とギリシャ追加支援合意だったが、米雇用統計の弱さは若干驚きだったものの、数字の割にはリスク回避の雰囲気は弱かったようにも思われる。両材料とも事前に想定されていたことでもあり、ある程度織り込んでいたようだ。特に景気減速については、この先の展開をもう少し見極めたいといったムードもある。 (Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【ロンドン市場】 米雇用統計への警戒で、円買い圧力も
3日のロンドン市場は、米雇用統計が前回より弱い結果になるとの警戒感から円買いが先行している。ドル円は80.70-80から80.53レベルへと水準を下げ、5月13日以来3週間ぶりの安値水準で取引されている。リスク回避の動きから原油先物が100ドル台から99ドル台へと軟化、資源国通貨を圧迫している。豪ドル円は86円台前半から85円台後半へ、カナダ円は82円台半ばから82円台前半へとじり安の動きとなった。英サービスPMIが予想を下回ったことでポンド円も132円近辺から一時131円台前半まで下げる場面があった。スイス買い傾向もみられ、ドルスイスは0.84台半ばから0.84ちょうど近辺まで下げる動きをみせた。 一方、ユーロは比較的底堅く推移している。ユーロドルは1.44台半ばから1.45近辺へと小幅に上昇。対ポンドで強含む動き。ギリシャ支援を巡るEU/ECB/IMFの三者が協議中で、期待感もあるようだ。米雇用統計の発表を間近に控えてやや円買い圧力が緩んできており、各通貨とも値動きは限定的。全般的には米雇用統計の待ちで取引手控えムードが広がっている。 (Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【東京市場】ドル円はじり安 豪ドルは買収話で上下
3日の東京市場でドル円、クロス円はじり安の展開。ただ昨晩のNY市場のレンジを抜け出せず小動きが続いた。米格付け会社ムーディーズは昨晩、米国債の格付けを引き下げ方向で見直す可能性があると指摘。また今晩の米雇用統計は弱いとの見方が多く、市場はドル売りに傾いているという。ドル円は早朝81.01レベルで始まった後は80.60台までじりじり値を下げた。つれてクロス円も軒並み下落している。午前11時過ぎには今晩のビッグイベントを前に膠着状態となった。ユーロドルは昨晩の流れを引き継ぎ1.4510台に上昇する場面があったもののすぐに値を戻し、大方の時間を1.4480台で推移した。 ◆豪ドル/ドルは一時1.0710台に上昇。ビールの「コロナ」を醸造するメキシコのグルポ・モデロと同業の米モルソン・クアーズは、豪州のフォスターズ・グループに共同買収案を提示する方向で検討している、との報道から豪ドルは買われた。ただ関係者の話として否定する報道が伝わると上げ幅を消して早朝のレベルに戻っている。 朝方、弱いNZ4月の住宅建設許可件数で売られたNZドルは買戻しが入り、NZドル/ドルは昨日の高値を一時上抜けした。ただ豪ドル/ドルが値を落とすとNZドル/ドルもつれ安となっている。 Klugアナリスト 鈴木信秀
【NY市場】ドル売り優勢 ギリシャ問題進展期待で、ユーロ強い動き
2日のNY市場はドル売りが優勢となった。序盤は米週間石油在庫統計を受け商品市場が崩れたことや、米国債利回りが上昇していたことから、ドル買いが優勢となる場面も見られたが、後半になって一部報道で、ユーロ各国高官が対ギリシャの新たな3ヵ年調整計画で原則合意したと伝わったことから、ユーロ買いが強まる中、ドルは売りが優勢となっている。欧州委員会はこの報道を否定したものの、それに伴うユーロ売りは一時的だった。 また、隠れたリスクとなっている米債務上限引き上げ問題で、ムーディーズが数週間以内に進展がなければ、米国債の格下げ方向での見直す可能性を示唆していたことも、ユーロをフォローした。 ユーロドルは心理的節目となっている1.45を一時回復し、ユーロ円も序盤の116円台半ばから117円台に戻す動きとなった。一方ドル円はドル売り圧力が強まったものの、クロス円の上昇に支えられた格好。前日のレベル感は維持されている。 ◆雇用統計、結果も然ることながら、どういう反応を見せるかが注目 材料はいくつか出ていたものの、全体的には明日発表の雇用統計待ちの雰囲気が強かったように思われる。今週発表になった雇用関連の指標がかなり弱く、ネガティブな結果になるのではとの指摘も多い。非農業部門雇用者数(NFP)の予想は16.5万人増となっているが、市場はかなり弱い結果を織り込んでいる節もあることから、予想範囲内であれば、ポジティブサプライズとも言えるかもしれない。結果も然ることながら、どういう反応を見せるかが注目される。 特にユーロに関してはギリシャ問題が無難に通過するようならば、欧州債務問題に対する市場の関心は一時的に薄れ、ECBの利上げに焦点があたることが期待される。しかし、その一方で、米景気減速懸念が強まれば、インフレ期待の落ち着きと、それに伴う連続利上げ期待の後退が、リスクシナリオとしてあげられ、市場が再び欧州債務問題をハイライトする可能性も十分にあろう。上昇トレンド回復の兆候も出てきているが予断は許さない状況にも思える。 (Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【ロンドン市場】 ドル安進行、特にユーロとポンドで
2日のロンドン市場は、ドル安が進行した。特にユーロドルやポンドドルが主導する形で上昇している。この日は主要な欧州経済指標の発表に欠ける材料難のマーケットだったが、ポンドが英建設業PMIに反応した。5月のデータが54.0と予想53.5を上回ったことでポンド買いが広がり、ポンドドルは1.63台前半から一時1.64台乗せ、ポンド円は132円割れ水準から132円台後半まで上昇した。これに連動する形でユーロも水準を上げた。ユーロドルは前日高値を越えて1.44台後半へと上昇、ユーロ円は一時117円台を回復した。 ユーロ買い材料はややハッキリしなかったが、市場ではスペイン債入札が順調だったことや、ギリシャ政府が中期財政計画を受諾したこと、トリシェECB総裁のユーロ財務省構想などが取り沙汰されていた。一方、欧州株は前日の米株安を受けて下落。また前日にムーディーズがギリシャを格下げしたことで、ポルトガルとアイルランドの国債保証コストが過去最高となるなどソブリンリスクは深刻化している。ユーロドルにとっては、ポイントとなる1.44台半ばの売りをこなして前日高値を抜けるなどフロー中心の動きもあったようだ。また、ドルインデックスが一時74.29と5月6日以来の低水準になるなどドル安相場の面も強かった。ドル円は80.70レベルへと水準を切り下げている。 ◆きょうの欧州関連報道 ギリシャ政府は、中期計画で民営化、政府支出削減、財源確保などの迅速化を進める、金曜日までにEU/IMF/ECBによる条件設定の話し合いの完了を望む、2011年予算で税引き上げなどによる64億ユーロ規模の新規措置について合意、などと報じられている。 トリシェECB総裁がドイツ、アーヘンで講演、ユーロ圏財務省の創設を呼びかけ、ルール強化が緊急課題、ユーロ圏財務省は財政政策と金融セクターを監視、EUは場合によっては加盟国の政策に拒否権も、と述べている。また、これまで通り、ユーロの危機は存在しない、ECBの優勢課題は物価の安定、と繰り返した。 ユンケル・ユーログループ議長はドイツで記者団に、ギリシャに関する最終決定は月内を目指す、ギリシャに関する報告書は数日内にまとまる見込み、と語った。 (Klugシニアアナリスト 松木秀明)
【東京市場】ユーロ円に買いの噂
週末報じられたIMF(国際通貨基金)のトップ、ストロスカーン専務理事の女性への暴行容疑による逮捕を受けてユーロは対ドル、対円で売りが強まる形で始まった。 ただ、ユーロ円に関しては先週報じられていた武田薬品工業によるスイス製薬大手の買収に絡んだ大量のユーロ買い円売りが出るとの噂に下値を支えられる形となり、値を回復した。ドル円もクロス円しっかりの流れの中、一時81円台を回復するなどしっかりの展開に。 その後、後場に入るとロンドン時間に開催されるユーロ圏財務相会合の結果を待ちたいとの思惑が広がり、主要通貨は模様眺めに。朝方軟調に推移した日経平均をはじめとするアジア株が、弱い地合自体は続くものの、安値での売りにも慎重姿勢が見られるかたちで下げ止まったこともあり、様子見ムードに拍車をかけた。 ◆豪ドルは指標結果を受け一時軟調も値を戻す 豪ドルは、住宅ローン許可件数が予想外のマイナスとなったこともあり、一時対ドル、対円で売りが出る展開となった。その後中国人民銀行要人が、今後の中国の経済成長について5年間で平均9%の成長という見通しを示したことなどを好感して豪ドルも安値からは買い戻しが出ている。 Klugチーフストラテジスト 山岡和雅
【NY市場】ユーロが急落 ギリシャ問題含めリスク回避根強い
13日のNY市場はユーロが急落するなど、リスク回避的な動きが続いた。ロンドン時間には仏独GDPがポジティブな内容となったことで、雰囲気も改善していたが、NY時間に入ると戻り売りに押されている。特に悪材料は無かったが、株価や商品市場の上値が重い中、投資家のリスク回避の動きは根強いようだ。来週にギリシャ支援について、ユーロ圏財務相会合も予定されており、ロングポジション解消の動きが続いている。週末リスクも意識されていたのかもしれない。 特にユーロドルは見切り売りが加速。ロンドン時間には1.4340近辺まで戻していたが、NY時間に入って上げをほぼ失い、投げが投げを呼ぶ展開となり、一時1.4065近辺まで急落している。その動きにユーロ円も一時113.50近辺まで下落した。 ◆ドル円は10日線を挟んでの攻防 ドル円は相変わらず80円台での上下動が続いた。81円台は抵抗感が強く、一方で80.50より下では買いも出てくる。リスク回避とドル買いの狭間で、身動きが取れない状態の中、80.50付近にはオプション絡みや本邦個人投資家の買いが観測。一方、上ではモデル系の売りが観測されていた。ちょうど10日線を挟んでの攻防が見られている。 (Klugシニアアナリスト 野沢卓美)
【ロンドン市場】ドルは下に往って来い クロス円は横ばい
13日のロンドン市場でユーロドルは伸び悩む展開となった。まず15:00に発表された独第1四半期GDPは前期比で予想0.9%増のところ1.5%増と前回値0.4%増からも大きい伸びを示したことでユーロドルは買われ発表前の1.4230台から1.4260台に上昇し、その後商品価格の反発なども好感して1.4340近辺と一昨日のレベルまで上値を伸ばした。ただ同レベルではアジア系からの売りが入ったとのこともあり1.42台後半に値を落としている。ユーロ円はユーロドルの上昇につれて114.70台から115.53近辺まで上伸し、その後も115円台前半で堅調に推移している。 ドル円はユーロドルのユーロ買いドル売りの流れで80.34近辺と火曜日以来の水準まで一時下落したが、ユーロ円の買いに支えられ80円台後半に値を戻している。 ロンドン市場のドル相場は全般的に下に往って来い、クロス円はユーロ円が堅調だったことを除いて横ばいの展開となった。今週の相場を牽引している格好となっているNY原油先物は100ドル台まで上昇する場面もあったが99ドル台後半に上げ幅を縮小している。 Klugアナリスト 鈴木信秀
